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【一ノ鳥居】
表参道入口に立つ高さ約9m、最大幅約11mの鳥居で、元々は木製でしたが、1636年に松花堂昭乗の発案により花崗岩製の石鳥居に造り替えられました。
紺地に金文字で「八幡宮」と書かれた額は、元は一条天皇の勅額で、小野道風と藤原佐理、藤原行成が天皇の勅を受けて書いたもので、現在の額は松花堂昭乗が行成の筆跡通りに書写したものです。
額の「八」の字は、八幡大神様の神使である鳩が一対向かい合い、顔だけを外に向けた独特のデザインなので、参拝の際はぜひご覧ください。
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【頓宮】
年に一度、重要な儀式である勅祭石清水祭が斎行される社殿です。
勅祭石清水祭において、御神霊が山上の御本殿より頓宮殿に遷されます。
幕末の鳥羽伏見の戦いで焼失し、男山四十八坊の一つである「岩本坊」の神殿を移築し仮宮としていました。
現在の社殿は大正4年に造営されたもので、平成22年から同23年にかけて行われた修復工事で、南門と一緒に桧皮葺であった屋根から、より耐久性のある銅板葺に葺き替えられました。
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【高良神社】
創建は、860年とも869年ともいわれ、1868年の鳥羽伏見の戦いによって焼失しましたが、1884年に再建され、その後1906年に元の位置にあたる現在の場所に移されました。
八幡地区の氏神様として敬われ、7月に行われる「太鼓まつり」では各町内で「太鼓みこし」が豪壮に担がれます。
吉田兼好の「徒然草」に登場する古社で、八幡宮参詣に来た京都仁和寺の和尚が、本宮と勘違いして高良神社に参詣し、山上まで上がらずに帰ってしまったというエピソ−ドが記されています。
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【影清塚】
表参道を登って行った道の分岐点にあり、祓谷という谷筋の流れが向きを変える曲水の所に当たります。
参拝前にこの清水に己の影(姿)を写して心身を祓い清め、何度も曲がる長い参道を上がるうちに心を整え、山上の本宮への参拝に臨んでいました。
谷を隔てた向かい側には、かつて祓谷社というお社があり、現在は山上の祓所で行われている6月30日の夏越大祓と12月31日の年越大祓もここで行われていました。
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【一ッ石】
馬場先と呼ばれる石敷の参道の、三ノ鳥居付近中央に露出している自然石で、「一ッ石」「勝負石」「お百度石」などと呼ばれています。
「一ッ石」「勝負石」の通称は、この石が走馬・競馬の出発点、かつて南総門下にあった「五ッ石」が終点であったことに由来すると言われています。
「お百度石」は、この石が百度参り・千度参りの起点になっていたことに由来すると言われています。
江戸時代には本殿の参拝を終えた後、一ッ石の前で再び本殿に向かい拝礼するという習わしがありました。
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【青少年文化体育研修センター】
食事・宿泊・研修・合宿、写真撮影や着付けなどの郊外型多目的スペースです。
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【都山流尺八楽会初代宗家中尾都山顕彰碑】
尺八の都山流を創始した中尾都山の顕彰碑です。
中尾都山は大阪府枚方市に生まれ、幼児の頃母に連れられて参詣したことをキッカケに石清水八幡宮を信仰し、以来亡くなるまで75年間石清水八幡宮を守護神として敬いました。
彼は全国を行脚し、斯道の普及につとめ、明治29年に都山流を創始しました。
初代宗家が石清水八幡宮に籠り、苦心の末作曲された秘曲「岩清水」は、毎年5月28日に斎行される春季献茶祭で奏されています。
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【雄徳山茶園】
平成16年に石清水献茶講設立60周年記念として21年ぶりに復活し、毎年八十八夜の頃に茶摘みが行われています。
「平成の正遷座」が斎行された平成21年から、毎年天皇陛下への献上茶として茶摘みと、手もみ製茶が行われています。
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【エジソン記念碑】
発明王であるエジソンが白熱電球の長時間点灯、実用化に八幡の竹を使ったことから、昭和9年石清水八幡宮の境内の隣に「エジソン記念碑」が建立されました。
その後昭和33年に現在の位置に移転され、昭和59年にデザインを一新し建て替えられました。
また記念碑の前には、エジソンと電気にゆかりがある事から、電気自動車等専用充電スタンドが設置されています。
石清水八幡宮ではその遺徳を偲び、毎年エジソンの誕生日と命日に、エジソン生誕祭・碑前祭が斎行されています。
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【南総門】
本殿前の山上に建つ玄関口です。
南総門から社殿を見ると、社殿が少し西側を向いていて、参拝が終わって帰る際、八幡大神様に対して真正面に背を向けないよう中心を外していると言われています。
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【築地塀】
通称「信長塀」ともいわれる社殿を囲む土塀で、織田信長公が好んで採用した様式といわれています。
瓦と土を幾重にも重ねることにより、当時の築塀における課題であった鉄砲の銃撃や耐火性、耐久力に優れています。
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【鬼門封じ】
社殿の東北にある、角が切り取られている石垣です。
牛の角を持ち、虎の皮を身にまとった鬼が来るといわれる丑寅の方角「鬼門」(東北)を封じるために切り取られているそうです。
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【石翆亭】
本宮側の広場にある休憩所です。
厄除メニューがうどん、ぜんざい、甘酒の3種類あります。
厄年の方は頼むのも良いのではないでしょうか。
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【御鳳輦舎】
御神霊の乗り物、神輿の原型である御鳳輦が置かれています。
石清水祭では八幡大神を乗せた三基の御鳳輦が、山上の御本殿から山麓の頓宮へと向かい、儀式が厳修されたのち山上へと還幸します。
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【御羽車舎】
元は経蔵だったそうですが、明治期の神仏分離令で名を改めて、羽車2基が納められました。