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【宸殿】
三千院の最も重要な法要である御懴法講(おせんぼうこう)を執り行うため、御所の紫宸殿を模して1926年に建てられました。
伝教大師作と伝わる秘仏の薬師瑠璃光如来(やくしるりこうにょらい)を本尊とし、本殿向かって左の西の間には歴代住職法親王の尊牌が祀られ、向かって右の東の間には天皇陛下をお迎えする玉座が設えられてます。
その玉座の間には下村観山の襖絵があり、大きな虹が描かれていることから「虹の間」とも呼ばれています。
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【往生極楽院(重要文化財)】
三千院の歴史の源とも言える簡素な御堂で、平安時代の代表的な阿弥陀堂建築です。
平安時代に『往生要集』の著者で天台浄土教の大成者である恵心僧都源信が父母の菩提のため、姉の安養尼とともに建立したと伝えられています。
祀られている阿弥陀三尊像はお堂に比べて大きく、堂内に納める工夫として、天井を舟底型に折り上げていることが特徴です。
その天井には現在は肉眼ではわかり難いものの、極楽浄土に舞う天女や諸菩薩の姿が極彩色で描かれていて、あたかも極楽浄土そのままを表しています。
堂内中心に鎮座する阿弥陀如来は来迎印を結び、向かって右側の観世音菩薩は往生者を蓮台に乗せる姿で、左側の勢至菩薩は合掌し、両菩薩共に少し前かがみに跪く「大和坐り」で、慈悲に満ちたお姿です。
なお、建物は重要文化財、阿弥陀三尊像は国宝に指定されています
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【弁財天】
往生極楽院から金色不動堂に向かう参道脇に祀られています。
『京の七福神』である弁財天(三千院)、恵美須(ゑびす神社)、大黒天(妙円寺)、毘沙門天(毘沙門堂)、布袋尊(長楽寺)、福禄寿(護浄院)、寿老人(行願寺)の一つです。
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【金色不動堂(重要文化財)】
1989年4月に建立された護摩祈祷を行う祈願道場です。
智証大師作と伝えられる秘仏本尊とし、重要文化財に指定されています。
毎年4月に行われる不動大祭期間中は、約1ヶ月間秘仏の扉が開かれて、金色不動明王を拝見することができます。
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【観音堂】
1998年に建立された観音堂内には身丈3メートルの金色の観音像が祀られており、御堂両側の小観音堂には三千院と縁を結ばれた方々の小観音像が安置されています。
参拝される前に公式ホームページにて確認をお願いします。