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【貴船は絵馬発祥の地】
昔、日照りの時には「雨雲を表す黒い馬」、長雨の時は「晴天を表す白馬または赤馬」を貴船神社に献じて、雨乞い、雨止みを祈願しました。
そうして、貴船神社では生きた馬の奉納が習わしでしたが、時には生きた馬の代わりに馬の形をした板に色を塗った「板立馬(いたてうま)」を奉納する事もあったそうで、この「板立馬」が今の絵馬の発祥となりました。
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【貴船の由来】
貴船の地名の由来はいくつかあるみたいで、大地のエネルギーである「気」が生じる根源の地「気生根」「気生嶺」の他に、貴船神社創建の際に玉依姫命が乗った船「黄船」「木船」「樹生嶺」からきているという話もあるそうです。
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【きふねの発音の理由】
貴船の地名ですが、本来は「きぶね」と読み、電車の駅名も貴船口は「きぶねぐち」と書いてあります。
しかし神社に対しては「きふね」と濁らず発音します。
その理由は、神域には絶えず美しい水が湧き出している様に、水の供給を司る貴船明神様を称えて、その清らかな水がいつまでも濁らない様にと祈りを込めて「きふねじんじゃ」と濁らず発音します。
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【三社詣】
貴船神社の社殿は、貴船川の下流から上流に向かって本宮、中宮(結社)、奥宮と3つに分かれています。
この3つの社を参拝する事を「三社詣(さんしゃまいり)」と言って、昔からの習わしに従い「本宮、奥宮、中宮(結社)」の順に参拝するとより強い御利益が頂けます。
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【貴船と「鉄輪」伝説】
貴船神社は昔から水ノ神として崇敬される高龗神を祀り、心願成就信仰としての「丑ノ刻詣」で知られています。
昔に宇治の橋姫が丑ノ刻(午前二時)詣りをして男に呪いをかけた伝説があり、これをもとにつくられた謡曲「鉄輪」です。
丑ノ刻詣りは祭神が国土豊潤のため、丑年丑月丑日丑刻に降臨されたと伝える古事により、人々のあらゆる心願成就を叶えるもので、多くの人がイメージする呪いをかけるためのものではありません。
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【タゴガエル】
本宮の石垣の中から、タゴガエルという種類のカエルの鳴き声が聞こえてきます。
タゴガエルは日本に生息するカエルで、小さな渓流の縁にある岩のすきまや、石垣、地下をゆるく流れる伏流水の中に、少数の大きな卵を産むという変わった繁殖性をもちます。
3~6月下旬頃が「繁殖期」のようで、朝夕の区別なく鳴き声を聞かせてくれます。
これを聞くと、貴船も夏の始まりです。
各交通機関公式ホームページをご確認ください。