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【梵鐘】
高さ199cmの銅製で鋳造されたもので、平安時代を代表する梵鐘の1つです。
鬣を真上に逆立たせた竜頭、宝相華唐草の地文の上に鳳凰、踊る天人などが描かれて、撞き座に向かって龍の首が向いているなど、壮麗な装飾が施され「姿の平等院」と呼ばれています。
「声の園城寺」、「銘の神護寺」と合わせて「天下の三名鐘」で有名です。
元々この梵鐘は園池のほとりに立つ鐘楼に懸けられていましたが、大気汚染による錆害など保存上の見地から取り外されました。
鐘楼に懸けられているのは、新たにそっくりに製作された模造品です。
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【鳳凰】
鳳凰堂中堂の大棟の南北両端に据えられていた鳳凰の1対で、大気汚染による錆害などの保存上の見地から取り外されました。
現在は新たに制作された2代目が創建当時の姿で大棟に載せられています。
鳳凰堂の向かって右側の鳳凰像を北方像、左側の鳳凰像を南方像と呼ばれ、2004年より発行されている一万円札には南方の鳳凰像が描かれています。
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【雲中供養菩薩像】
鳳凰堂中堂内部の長押(なげし)上の小壁(こかべ)に懸けて並べられている、52躯の菩薩像の内26躯が展示されています。
定朝工房で1053年に制作されたもので、各像はいずれも輪光を負い、飛雲上に乗ってそれぞれ変化にとんだ姿勢をとっています。
それらはいろいろな楽器を演奏したり舞を舞ったり、あるいは持物をとったり、合掌したりしています。