清水寺
清水寺
きよみずでら
【随求堂】
1735年に再建されました。人々の願いや求めに随って、叶えてくれるという大随求菩薩(だいずいぐぼさつ)を本尊として祀っています。また、縁結びや安産、子育ての神仏も祀っており、胎内めぐりを体験できます。
胎内めぐりでは、中に一歩踏み込むと暗闇が広がります。何も見えない中、壁に巡らされた数珠を頼りに進み、大随求菩薩を象徴する梵字が刻まれうっすらと明るくなっている随求石を目指します。
たどり着いたら随求石を回して祈りを捧げ、出口にもどります。所要時間は約5分。清水寺に訪れたら、その不思議でホッとする体験をぜひしてみてくださいね。
【音羽の瀧】
清水寺の開創の起源であり、寺名の由来となった瀧です。
本堂の東側の階段を降りた先にあり、「金色水」「延命水」と呼ばれる清めの水が、3筋に分かれて落ちています。
諸説ありますが向かって左から、「学業成就」「恋愛成就」「延命成就」の順番で流れ落ちていて、叶えたい願いの水を柄杓に汲み飲むと言われています。
元々滝は一つだったのでどこの水を飲んでもご利益はあると思いますよ!
柄杓に抵抗がある方はカップが販売されています。抵抗がない方も、お土産ついでに購入しても良いかもしれませんね。
【成就院】
応仁の乱の兵火によって焼失した清水寺を、再興した願阿上人の住坊として建てられたのが成就院の始まりです。
その後清水寺の本坊塔頭として、伽藍の整備や財政の維持管理などを担当してきました。
書院背後の池泉回遊式庭園(現在は書院からの鑑賞式庭園)は「月の庭」として名高く、毎年期間限定で特別公開されています。
【千体石仏群】
地蔵菩薩や観音菩薩、阿弥陀如来、釈迦如来などの石仏が立ち並んでいます。
石仏の一部は、かつて京都の各町内に祀られていたお地蔵さまです。明治の廃仏毀釈の際に清水寺へと運び込まれたもので、現在も有志の方々が前垂れを掛け替えているそうです。
【善光寺堂】
清水寺仁王門の左手前にある小さなお堂です。
鎌倉時代以前から地蔵菩薩を祀る「地蔵堂」でしたが、如意輪観音を併祀して「地蔵院」となり、 明治時代の中頃、奥の院南庭にあった善光寺如来堂を合併して「地蔵院善光寺堂」となりました。
堂内には如意輪観音像と地蔵菩薩立像、善光寺阿弥陀仏三尊像が安置されています。
洛陽三十三所観音霊場第十番札所です。
【中興堂 / 良慶和上御霊屋】
大西良慶和上の御霊が祀られています。
大西良慶和上は1914年奈良興福寺の住職と兼職で清水寺に住持、約70年にわたって清水寺貫主(貫主とは他で言う住職や宮司)を勤められ、衰退していた清水寺を復興されました。
その偉業が讃えられて、1997年に建立されました。
【春日社】
随求堂手前の階段を降りた先に建つ小さな社。
奈良の春日大社の御祭神である「春日大明神」を勧請し、祀っている鎮守堂です。
典型的な春日造りの神社建築で、四辺の長さが一間であることから「一間春日造り」と呼ばれています。
【アテルイ・モレの碑】
801年、蝦夷の首長の阿弖流為(アテルイ)と母禮(モレ)は征夷大将軍坂上田村麻呂の蝦夷討伐に対して戦いましたが、郷土の犠牲に心を痛め、軍門に下りました。
平安建都1200年を期して、1994年に建立されたこの碑は、助命かなわず 処刑された2人の鎮魂と慰霊を願ったものです。
【釈迦堂】
堂内に釈迦如来像と普賢菩薩像、文殊菩薩像が安置されています。
1631年に再建され、1972年に豪雨で倒壊しましたが、その3年後に復旧されました。
外見は質素に見えますが、内部は朱い漆塗りの円柱の来迎柱や、長押や貫には極彩色を施され、天井には天女が飛び交う「遊飛天女画」などが装飾されています。
【濡れ手観音】
奥の院の裏側にある、石の玉垣に囲まれた小池の中に祀られています。
水垢離の行を本人に代わって行ってくれるありがたい観音さまです。
北隣の蓮華水盤から柄杓で水を汲んで、この像の肩からかけ、心身の清めと所願成就を祈願します。
蓮華水盤の水は「音羽の瀧」の水源の真上に湧いていて、「金色水」と呼ばれます。
【百体地蔵堂】
釈迦堂と阿弥陀堂の間の奥に建つお堂です。
子供を亡くした親たちが、自分たちの子に似た地蔵を探して、信仰しているといわれています。
夏の地蔵盆会では賑わいを見せています。
【泰産寺】
子安塔のふもとにあり、塔を守護する寺院です。
「泰産」は「安産」と同じ意味を持ちます。
ここからは、西門から本堂までが並ぶ景色が望める、洛陽三十三所観音霊所の第十四番札所です。
【大講堂(寺務所)】
清水寺開創1200年の記念事業として、1984年に観音信仰の道場・国際親善・文化交流の殿堂として建立されました。
多宝閣、重要文化財の仏像や寺宝を収蔵する宝蔵殿、清水寺寺務所などがあります。仏教文化講座やうら盆法話の会場「円通殿」は、大講堂の1階にあります。
※宝蔵殿は非公開です。
【水子観音】
水子とは、この世に生まれることが出来なかった子供のことです。
昔は7歳までの子供は神の子として扱われていたため、亡くなっても葬式はせず、無縁仏になる場合もありました。
地蔵は子供を守ってくれる仏とされていたので、水子と結びつき、水子供養ができました。