二条城

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にじょうじょう

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重要文化財

  • 【東大手門】
    二条城の正門であり、築城時からこの場所にありますが、現在の建物は、1626年(寛永3年)、後水尾天皇行幸に際して建てられ、1663年(寛文3年)の改修で今の姿になったと考えられています。
    一階を門、二階を櫓とすることから櫓門と呼ばれ、二階の櫓は「矢倉」とも書くように本来は武器庫ですが、正面の出格子窓には、門に近づいた敵を真上から攻撃するための「石落とし」が備えられ、攻撃と防御の要となっています。
    また、天皇をお迎えした時は二階の櫓がなかったことが絵図類で分かっており、天皇が門を通られる際、二階から見下ろさないようにと配慮から二階は不要と判断したのではないかと推測されています。

  • 【東南隅櫓】
    1626年(寛永3年)の後水尾天皇行幸に際し建設され隅櫓の一つです。
    見張り台として建てられ、普段は武器庫として使われていました。
    西南隅櫓と比べ一回り大きく、1階屋根に「千鳥破風」が載せられているのが特徴です。
    1階の外堀に面する出窓には、東大手門と同様に「石落とし」を備え、攻撃と防御の要となっています。内部は板敷で2階に「棹縁天井」が張られています。また火縄をかける釘が打たれており、鉄砲を収納していたことが分かります。
    二条城には、外堀と内堀の四隅、外堀北中央に計9棟の櫓がありました。それらのほとんどが2階建てで、例外として内堀南西隅のものが5階建ての天守閣、内堀北西隅のものが3階建てでありました。
    1788年(天明8年)の大火で多くの櫓が焼失してしまい、現存しているのはこの東南隅櫓と西南隅櫓の2棟だけとなっています。

  • 【唐門】
    後水尾天皇行幸の前年1625年(寛永2年)に建てられた二の丸御殿の正門です。
    屋根の前と後に、優美な曲線を描く「唐破風」が付けられていることから唐門と呼ばれ、格式が最も高く、御所や内裏では御幸門とも呼ばれています。
    柱から上の空間すべてに彫刻が入っており、鶴や亀、松竹梅、蝶に牡丹など長寿や吉祥を象徴する彫刻が多いのですが、龍に虎、唐獅子等の霊獣と考えられる彫刻も多く、唐獅子は全部で10頭もいます。聖域を守護する霊獣の多さは、貴賓を迎える門にふさわしいとされていました。
    唐門は2013年(平成25年)の修復工事によって、往時の姿によみがえりました。

    【築地】
    二の丸御殿を囲う築地塀も国の重要文化財に指定されています。
    築地塀は筋塀とも呼ばれ、柱を立て板を芯として泥で塗り、柱と柱の間に横線を入れ屋根を瓦で葺いた塀です。この横線を定規筋といい、皇室との関係性の深さを本数で表すもので、5本の線がもっとも格式が高いとされています。

  • 【本丸御殿】※本丸御殿は2023年度まで保存修理工事を行っています
    内堀に囲まれた広さ20,000㎡の本丸にある「本丸御殿」は、1893年(明治26年)に京都御所の北東部にあった桂宮御殿を移築したものです。貴重な宮家の御殿建築の遺構として重要文化財に指定されています。

  • 【本丸櫓門】
    1626年(寛永3年)頃の建築で本丸西櫓門(焼失)とともに本丸を防御する重要な門です。戦時には木橋を落として敵が渡れないようにし、さらに銅板で覆われた扉を閉めて火器に備えました。
    本丸には井戸や米蔵もあるので、籠城戦の備えもできています。
    内側の土塀に見える穴は、鉄砲で攻撃するためのもので、まさに要塞の構えとなっています。また、後水尾天皇行幸の際に天皇は2回天守に登られましたが、その時の木橋は2階橋で、天皇は二の丸御殿内から橋の2階の畳廊下を通って、地上を歩くことなく天守まで行く事ができました。天守へ登られた天皇は、この時の後水尾天皇が唯一といわれています。
    その2階橋の一部は、1930年(昭和5年)頃まで残っていましたが、その後解体され、部材の多くは土蔵で保管されています。

  • 【土蔵(南)(米蔵)】
    本丸西橋を挟んで北の土蔵と対になっています。1626年(寛永3年)頃に建築されました。
    建物の長さが18間と長く、内部が二つに分けられています。内部に床が張られ、天井はありません。窓には片引きの土戸が入っていてそれを開けると土塗りの格子が現れます。このような窓の造りは、東大手門等の他の土蔵造と同じです。窓は正面にしかありません。
    現在、城内には3棟の土蔵がありますが、江戸時代には10棟存在しました。城に土蔵が残るのは二条城だけとなっています。
    土蔵は穀物類を収納するのが目的ですが、武器をしまう蔵もあるのが城の特徴です。寛永期の絵図には、火縄銃で使う塩硝用2棟、火縄用1棟が描かれていますが、いずれも現存はしておりません。

  • 【西南隅櫓】
    1626年(寛永3年)頃に建設された隅櫓の一つです。
    東南隅櫓と比べ一回り小さく、1階屋根に優美な曲線の唐破風が載せられているのが特徴です。
    1階の外堀に面する出窓には、東大手門と同様な石落としを備えてあり、攻撃と防御の要となっています。
    内部は板敷で、2階にだけ棹縁天井が張られています。

  • 【北中仕切門・南中仕切門】(写真 左 上下 北中仕切門 右 上下 南中仕切門)
    内堀の北側・南側にある北中仕切門と南中仕切門は対になっていて規模もほぼ同じです。1626年(寛永3年)頃の建築です。
    本丸西櫓門(焼失)への通路を塞ぐ、防御上重要な門です。
    門は小振りで西門より少し小さく、背面の屋根だけが延びるという変わった構造となっています。門の上に立つ土塀と石垣に囲まれていることから「埋門」と呼ばれています。
    「埋門」の形はこの他に、石垣に囲まれて開口だけのものもあり、姫路城が有名で、高松城にもあります。

  • 【桃山門】
    北の鳴子門と対になっていて南を向いて本丸櫓門への通路を塞いでいます。
    後水尾天皇行幸時の絵図には大きな建物として描かれていますが、それを改造して現在の門になったのではないかと考えられています。そのため当初の姿や目的に不明な点が多くあります。
    現在は「長屋門」で、中央に門を設け、両脇はそれぞれ門番所としています。
    城内にあってこのような防御を厳重にするのは異例といえます。

  • 【鳴子門】
    南の桃山門と対になっており、北を向いて本丸を防御しています。1626年(寛永3年)頃の建築です。
    門の形式は、正・背面に4本の控柱を立てていることから「四脚門」ですが、正面の控柱の出が小さく四脚門には見えません。
    控柱が壊されれば門は簡単に倒れてしますので、その弱点を補うために出を小さくしたと考えられています。
    小振りな門ではありますが非常に珍しく、他に例を見ない構造となっています。
    「四脚門」が城で用いられることは少なく、二条城では他に唐門のみです。

  • 【北大手門】
    北大手門は、道を挟んだ向いに京都所司代屋敷が存在するので、その連絡門としても使われたと思われているのですが、正門である東大手門に対する控えの門として、それにふさわしい威容を備えています。
    1603年(慶長8年)の築城時からこの場所にありますが、現在の建物がその時のものか、後水尾天皇行幸時(1626年)に建て替えられたのかは分かりません。
    規模は、長さが東大手門より3間(6m)短く、門構えも一回り小さいのですが、奥行きや高さは同じで、正面の出格子窓に「石落し」を備えるのも同じです。飾金物に金箔や座金を使わないことや、二階床梁が東大手門は角材であるのに対し、北大手門は丸太を使うなど装飾性に違いは見られますが、外観や構えに遜色はありません。

  • 【台所/御清所】
    <台所>
    台所は築城時jにも存在しましたが、現在の建物は、後水尾天皇行幸(1626年)の際に建設されたと考えられています。土間と板間が特徴で、土間の一角に竈と流しがありましたが、今は煙出しが屋根に残るのみとなっています。寺院も含めた台所として屈指の大きさを誇り、土間と板間が一体となった内部空間の広さは随一です。
    <御清所>
    御清所は、台所の南に続く建物で、江戸時代は御料理間と呼ばれていました。4畳の大きさの囲炉裏があり、料理を温めたり調理したことが分かります。台所と御清所がともに城に残っているのは、日本では二条城だけとなっています。

  • 【西門】
    1626年(寛永3年)頃に建設され、江戸時代には二条城の通用門として使われていました。1788年(天明8年)の大火で周辺の櫓門等が焼失し、明治以降には外堀にかかる木橋も失われ、今ではこの西門だけが残っています。門の上に立つ土塀と石垣に囲まれることから「埋門(うずみもん)」と呼ばれますが、屋根だけを見れば「高麗門(こうらいもん)」です。高麗門とは、死角をなくすために屋根をできるだけ小さくした門で、柱の上にしか屋根はありません。この門を突破されても、正面に櫓門が待ち受け、敵をその2階や石垣の上から攻撃することになりますが、その際、屋根が邪魔にならないように考えられた造りとなっています。
    この西門の城内側は、通常非公開エリアとなっていますが公式ガイドツアーに参加すると見学する事ができるコースもあります。
    公式ガイドツアーに参加すると通常では見れないものや、様々な話を聞けるのでオススメですよ(^^♪
    ※公式ガイドツアーの開催状況は必ずご確認下さい。

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